スマホの浮気調査アプリを違法にならずに上手に使う方法とは？

現代では、スマホの普及とともに、多種多様なアプリが開発されています。
その中でも、浮気調査に有効な性能を備えたアプリは「浮気調査アプリ」と呼ばれています。

もしも、今あなたがパートナーの浮気を疑っているとしたら、浮気の防止や浮気の証拠をつかむのにこの浮気調査アプリが役立つかもしれません。

ただし、この浮気調査アプリにはいくつか注意点もあります。
今回はそちらも踏まえつつ、浮気調査アプリについて解説していきます。

浮気調査アプリに求められる機能は？

浮気調査アプリは、実際には浮気調査を目的として作られているものではありません。
その多くは、スマホの盗難対策や防犯のために開発された機能なのです。

ただ、浮気調査アプリと呼ばれるだけあって、この種のアプリには浮気調査に活用できる特殊な機能が備わっています。

ここで一度、浮気調査アプリに求められる機能を確認しておきましょう。

浮気調査アプリに求められる機能

など

これらの機能を備えているアプリを浮気調査アプリ、と呼んでいますが、アプリによってはこのうち1つの機能を使用できるものも、複数の機能が含まれているものもあります。

それぞれの機能について少し詳しく解説していきます。

GPSで端末の位置情報を確認する機能

近年だいたいのスマホにはGPSが備わっています。
この機能は、GPSの位置情報を別の端末（別のスマホ、PCなど）から追いかけることのできるものを指します。

本来は、スマホを落としてしまったり、盗難に遭ったときにスマホの現在位置を確認できるようにするための機能です。
また、家族間で位置情報を共有し、身元の安全を確認するためのアプリを、この用途に使用することもできます。

セキュリティアラーム機能

「GPSで端末の位置情報を確認する機能」とともに備わっていることが多い機能で、スマホがあらかじめ指定しておいた位置に入ったときや、そこから出た時に他の端末に通知が届くよう設定できるアラーム機能です。

遠隔でスマホのデータ取得・操作する機能

遠隔でLINEや電話、SMS、メールなどのデータの確認、送信ができたり、削除、コピーなどの操作ができたりするアプリも存在します。

本来であれば、複数の端末を持っている場合に、遠隔で扱うことが出来るようにして利便性を向上するアプリや、スマホを落としたとき不正な利用をされていないか確認するアプリに含まれている機能です。

遠隔での写真、動画撮影機能、音声録音機能

遠隔操作でスマホのカメラや音声録音アプリを起動して、こっそり撮影や録音をすることができる機能もあります。

これも本来の使用方法は防犯用で、もしスマホが窃盗にあった場合、使用している人間をインカメラで撮影したり、スマホの所在の手がかりとして周囲の音を録音したりする用途のものです。

迷彩機能

上記のような機能を備えつつ、端末のホーム画面から浮気調査アプリの表示を消すことができる機能も兼ね備えたアプリがあります。

そのため、非表示に設定しているときは、ホーム画面の見かけ上はアプリが入っているようには見えません。

交通系ICカードの利用履歴読み取り機能

専用のカードリーダーと組み合わせて使うことで、交通系ICカードの利用履歴を確認できる機能です。

浮気調査アプリにはこれらの機能が搭載されています。
いずれの機能も、浮気調査に活用できるということは頷けますよね。

浮気調査アプリでどうやって浮気をチェックするか

では、これらの機能を備えた浮気調査アプリを使って、具体的にどのような調査をするのか解説していきます。

大まかな利用方法としては、以下のようなものが挙げられます。

GPSの位置情報、交通系ICの利用履歴などから、パートナーの行動を把握する

パートナーの現在位置をGPSで把握できれば、浮気をしているときの行動パターンを読めたり、浮気現場を突き止めたりすることができます。

また、完全には突き止められなくても、「仕事に行く」といって出て行ったのに職場にいなかったり、男友達と会っていると言っていたのに明らかにデートで使う場合にいたり、交通系ICカードを利用して行く必要のない駅に向かっていたりした場合、浮気が疑われることになります。

いざ尾行をしてみようと思ったときも、見失う可能性を下げることが可能です。

SNS、LINEのメッセージなどを遠隔で閲覧する

パートナーが本当に浮気をしているのであれば、待ち合わせの連絡など浮気のやり取りが残っているはずです。
それをチェックしておくことで、浮気相手といつどんな連絡を取っていて、どんな場所で会っているのか、どんな関係なのかを把握することができます。

パートナーがマメに連絡を消す人であったとしても、頻繁にチェックをしていればどこかでボロが出るはずです。
浮気相手とのやりとりや、名前などの情報が分かる可能性が高いため、こちらも浮気調査には非常に有効な機能です。

遠隔操作で端末内のデータ（写真など）を閲覧する

案外、浮気相手との写真ややり取りを残している人は多いものです。

浮気調査アプリには、遠隔で端末内のデータを閲覧したり、自分の端末に送ったりできるものがあります。
閲覧できるものは、写真フォルダやメッセージのやりとりなどです。

よほど徹底した人でない限り、浮気の痕跡が見つかるでしょう。

遠隔でカメラを操作し端末の周りを撮影したり、周囲の音を録音する

浮気調査アプリを使って遠隔でパートナーのスマホカメラ、録音機能を操作し、現地の様子を映像や音で確認する方法です。
浮気が疑わしい時間帯に起動してみたり、GPSと併用して、ホテルなどの場所にパートナーがいるときに周囲の音を拾ったり、という活用ができます。

もし浮気をしている現場の撮影や録音ができれば、重要な証拠となるでしょう。

浮気調査アプリで掴んだ証拠は違法性がある？

これまでの解説で、浮気調査アプリを活用すれば様々な証拠を掴めることが分かるでしょう。
しかし、この方法で掴んだ証拠をもとにパートナーを訴えたり、問いただしたりすることはあまりおすすめできません。

なぜなら、この浮気調査アプリを利用した証拠集めには、違法性があるかもしれないためです。

まずは、どのようなものが法的にリスクを負う行為になるのかを知っておきましょう。

これらの行為には法的リスクがあります。

浮気調査アプリをスマホの持ち主に許可無く勝手にインストールすること

まず、無断でパートナーの所有物であるスマホに浮気調査アプリをインストールすることで、「不正指令電磁的記録に関する罪」に問われる可能性があります。

この法律は、「所持者の意図しない、もしくは意図に反する動作をする」プログラムの作成や提供、取得などの行為を禁止するものです。
今回「浮気調査アプリ」と呼ばれるアプリを考えてみると、スマホの持ち主が、自らの意思でこれらのプログラムをインストールし、利用する分には、この法律にひっかかることはありません。

しかし、パートナーのスマホに無断でインストールした場合、スマホの持ち主であるパートナーの意図に反した動きをさせることになります。

そのため、この法律に抵触しかねないのです。

また、それに加えて、「不正アクセス禁止法」に触れる可能性もあります。
この法律は、他者のID、パスワードを利用して、許可なくネットワークを利用したサービスにログインすることを規制しています。

浮気調査アプリをインストールするにあたって、IDとパスワードが不要なことはほとんどありません。
つまり、パートナーに許可なく浮気調査アプリをインストールすることは、この法律にもかかります。

相手の携帯電話を勝手に覗くこと

これは、個人のプライバシー情報をみだりに公開されない権利を侵害すること、つまり「プライバシー侵害」となる可能性があります。

刑法などで罰則が決まっているわけではありませんが、民法上の不法行為とみなされ、損害賠償請求の対象となるのです。

これは、肉親や夫婦の間であれ損害賠償請求が制限されるわけではありません。
要件を満たすことはなかなか難しく、訴訟に至っても損害賠償の金額は微々たるものですが、リスクは認識しておくべきだといえます。

必ずしもこれらの法律が適用されるとは限りませんが、実際に夫婦間で逮捕者も出ている事例があります。

法的なリスクを回避して浮気調査アプリを扱うには、事前に本人からの承認を受けることが必要となります。
しかしそうなると、浮気調査は難しいですよね。

また、アプリによっては使用する度に通知が届いてしまうものもありますが、それでは浮気調査の意味がなくなってしまうことから、実際に活用できるものは限られてきます。

更に、浮気調査アプリで得た証拠は、その違法性から裁判においても無効とされる可能性もあります。

これらの理由から、浮気調査アプリは、その機能性から浮気調査に優れている面も持っていますが、相応以上にリスクを負うこともあるということが言えます。

したがって、浮気調査アプリは浮気調査のためではなく、あくまでもお互いが認め合ったうえでの浮気防止用に活用するのがよいでしょう。どうしても裁判で使える正当な浮気の証拠を揃えたい場合は、自力でリスクを負うよりもプロの探偵などに依頼することをおすすめします。