今回は、探偵事務所に調査員として入社し、活躍するために学ぶべきこととは何か、を解説していきます。
ここでは、探偵事務所の調査員として必要なスキルを記載していきますが、そのスキルが入社前から求められるのか、入社後にOJTで学んでいけば良いと考えるのかは、探偵事務所によって多少の差異があります。
しかし多くの探偵事務所では、入社後に研修が行われます。
探偵事務所の研修でどんな事を学ぶのか知っておけば、探偵の仕事についてより具体的にイメージしやすくなるでしょう。
調査員は、さまざまな機材を使いこなす必要があります。
芸術的な写真を撮る必要はありませんが、必要最低限のカメラ操作と知識は身につけなければ仕事になりません。写真撮影の基礎を覚え、証拠写真として優良な写真を撮れるようになりましょう。
通常のカメラ以外ももちろん使いこなす必要があります。
バレないようにターゲットを遠くからみたり、撮影したりする必要があり、そのためには望遠カメラは必須です。
望遠カメラは撮影技術だけでなく持ち運びなどの扱いにも注意が必要ですから、研修でしっかりと正しい扱い方を覚えます。
浮気調査は、深夜から早朝にかけて行われる場合も珍しくありません。
暗い場所でターゲットの写真を撮る必要があることも多いため、暗視カメラを使いこなす必要があります。
一般的に、暗視カメラを使ったことがある人はあまり多くないでしょうが、探偵事務所で、いちから使い方を教えてくれるケースも多いので、心配はありません。
探偵の中には盗聴器発見調査を行っているところも多くあります。
盗聴器発見調では、調査のレベルによってさまざまな特殊機材を使い分けます。
カメラのように一般の方でも馴染みのある機械とは違い、なかなか日常で目にすることはない機材ばかりですので、機材の名前や関連する用語から覚えていくことになるでしょう。調査の方法についても学ぶ必要があります。
探偵の調査方法のひとつに聞き込み調査があります。
聞き込み調査とは、関係者に質問をしながら、情報を探る調査のことです。
見ず知らずの人に話しかけ質問をするわけですから、相手の懐に入り、不快な思いをさせずにできる限り必要な情報を聞きだすためのテクニックや心構えを習得しなければなりません。
尾行調査も必ずする必要があります。ターゲットを徒歩や車、バイクなどで尾行します。
尾行はとても高度なスキルが必要です。
近づきすぎてもバレてしまいますし、遠ざかりすぎるとターゲットを見失ってしまいます。
まずは研修で尾行の基礎をしっかり学び、その後は場数を踏んでスキルを向上させていきます。
盗聴器発見のための調査方法も学ぶ必要があります。
そのためには、どういった場所に盗聴器が仕掛けられがちが、最近の盗聴器にどういった形のものがあるか、など盗聴器についての知識も必要になります。
単に盗聴器を見つけるための知識や技術だけでなく、盗聴器を発見したあとの正しい対処についても学びます。
調査員は、調査だけをしていればいいというわけではありません。
デスクワークや事務作業(事務員さんが別途雇われているケースもあります)、顧客対応も大切な仕事です。
探偵事務所にきたお客様は、最初に、相談をします。
調査員がお客様にどういった対応をするのか、安心感を与えられるのか、によって、お客様から仕事を依頼してもらえるかいなかが決定するわけです。
つまり、探偵事務所にとって、お客様の対応とは、営業と同じであり、とても大切な仕事なのです。
そのため、調査員には、お客様に信頼してもらえるような知識をつけ、親身になって説明するスキルが求められます。
探偵は、調査を行なったあと、報告書を作成する必要があります。
調査報告書とは、何日の何時に、どういった調査を行い、どういった成果が得られたのか、が書かれた報告書です。
しばしば、報告書は裁判所にも提出されます。よくあるのは不倫による慰謝料請求や離婚請求の裁判です。その場合、報告書は立派な証拠とみなされます。
法廷で通用する、しっかりとした報告書を作成するスキルが調査員には必要です。
今回は、探偵事務所の調査員は入社後にどういった知識やスキルを学ぶのかを紹介しました。
まだ探偵事務所に入っていない方は、「こんな知識はないから、探偵事務所には就職できないかもしれない」と思われるかもしれません。
ですが、未経験で入社しても自社の研修でしっかり教育してくれる探偵時事務所も多く存在します。
あなたが調査員として採用されるかどうかは、実際に採用試験を受けてみなければわかりません。
探偵として活躍したいなら、まずは勇気を出して、第一歩を踏み出してみましょう。