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子供が家出する理由とは?立場別に家出の対策を解説

毎年およそ8万人以上が行方不明となり、家出人捜索願を出されています。

大抵の場合は、届出が出されてから数日の内に所在が判明することがほとんどで、長くても1年以内には大多数の所在が確認されています。


毎年例外なく、これだけ大勢の人が家出をしている事実があるというのが、今の日本の現状です。
さらに、所在が確認できた人から情報を集めていくと、それぞれ家出をするに至った理由もわかってきます。


この記事では、どうして家出をしてしまうのか、その理由について簡単に解説していきます。


未成年~学生の家出理由

未成年がどのようにして家出に至るのか、その理由は大体想像がつきますよね。

まだ自立することが難しく、決まった狭いコミュニティで生活をすることが多いため、必然的にその原因や悩みの元は絞られてきます。


学業や進路に悩みがある

学生であれば、ほとんどの人が1度は悩むのが学業や進路についてです。
思考が未熟な部分がある中で、将来が大きく左右される進路について悩まなければならないので、大きなストレスを抱えている人も多いでしょう。


進路以外にも、日ごろから成績やテスト、宿題に追われていることもあり、それらが上手くいかなければ家出の理由にもなり得ます。
この場合は、定期的に自由に息抜きができるようにしてストレスを緩和させてあげることが大切です。
ストレスをため続けると、家出をしてストレス状態から解放されたいと思い実行に移してしまいます。


また、義務としてやらされている、と感じている間は苦痛に感じることも多いでしょうから、自主的に勉学に取り組める環境づくりをしてあげるとよいでしょう。


また、進路についても考えを押し付けずに、周りの人が柔軟に相談に乗ってあげるなど、一人で抱え込まないようにしなければなりません。

友達や異性など、家族以外の人間関係で悩みがある


人間関係は、大人になっても簡単なものではありません。
信頼関係は、築くのは時間がかかって難しいですが、崩れるのは簡単です。
そのため、友達や異性との関係性が上手く築けずに、様々な悩みを抱えてしまい、家出をしてしまいます。

他にも、いじめや教師との関係が上手くいっていない場合なども家出の理由になりますので、こちらも割合の多い原因のひとつです。


家族との関係に悩みがある、家庭に居場所が見いだせない

家族と上手くいっていないということも、未成年の家出の理由として非常に多いです。
家族との衝突が多かったり、居場所を見いだせないでいたりすると、帰りたくないと思うようになり、最終的には家出をしてしまいます。


成人・社会人の家出理由

家出は、大人より子どもがするというイメージが強い方は多いのではないでしょうか。
しかし、実際には成人の方が圧倒的に多く、家出人捜索願を出された人のおよそ7割~8割は成人が占めています。


10歳ごとに区切れば、確かに10歳代が最も多くなりますが、それでも未成年と成人を分けると成人男性の方が家出をする人数は非常に多いのです。

それでは、成人や社会人が家出をする理由を確認してみましょう。


仕事がうまくいかない、上司とうまく付き合えないなどの勤務先の悩み


社会人にとってストレスをためる原因になりやすいのが、仕事関連の悩みです。


仕事は被雇用者であれば賃金が発生する分、やりたくないことや理不尽なこと、苦労しなければならないことも多く求められるでしょう。
逆に、経営者や雇用者などは、自分次第で経済状況が大きく変わってしまうプレッシャーや、上手く人を束ねなければならないことで、多くの心労が出てきてしまいます。


すべてが楽しく順調にいけばよいのですが、大抵の場合は何かしら仕事内容や人間関係に不満を持ちながら我慢しています。
その我慢が限界を迎えると、家出をしてすべてから逃げ出してしまうということになることも少なくはありません。


借金など、金銭的な悩み

金銭的な悩みは、数多くの社会人にとって避けては通り難いものです。
特に、借金をしてしまって、常に破産ギリギリの生活を続けている人は、何をしていても焦燥感に駆られてしまい、家出をしてしまうことがあります。


冷静に考えればあまり良い手段ではないとわかっていますが、その時は今の状況から逃れられるなら何でもいいと思ってしまうので、身軽になりたくてすべての責任を放棄して家出をしてしまうのです。
あるいは、取り立てから逃れるために夜逃げをしてしまい、身近な人が家出人捜索願を出すということもあるようです。


家庭不和


大人になっても、親子や夫婦、姑など様々な人間関係があります。
単純に不仲であることや、モラルに欠けた対応をされてしまうことが理由で家出をしてしまうことがあります。
大人同士の人間関係は、一度大きく崩れてしまうと修復することが難しいことが多く、家庭不和が起こることで家出をする人も少なくはありません。


不倫、浮気相手との家出

この場合の家出は、駆け落ちとも呼ばれています。

夫婦関係や恋人関係が上手く行っていない場合や、新たな恋に目覚めることで家を飛び出して行ってしまうことが多々あります。
駆け落ちによる家出は、成人して間もない頃から、年配になっていくすべての過程で起こり得る家出の理由となっています。



高齢者(定年退職以降)の家出理由

高齢者は、家出や行方不明になることが非常に多い年代です。
家出の理由も様々ですが、特に多い理由を挙げていきます。


定年退職してから家庭に居場所がない


定年退職をすると、定年前と比べて長く家にいることも多くなります。
そうなると、疎ましく思われてしまって、家にいないでほしいというような扱いを受けてしまうこともあるようです。
そんな時に、当てつけであったり自分が居なくなったことに不安を感じるなど、興味を持ってほしいと思ったりすることで家出をしてしまいます。


認知症の症状によるもの

高齢者の家出や行方不明に多いのが、認知症などの疾病によって起こるパターンです。
ふらっと出て行ってしまったものの、帰り道が分からなくなってしまうことや、正常な思考ができなくなって飛び出していってしまうことなどがあります。


他にも、疾病がある本人でない身近な人も、介護に疲れてしまったりすることで介護放棄のために飛び出してしまうなんて例もあるようです。


家出を防ぐために家族ができること

家出をしてしまうと、後で大きな事件に繋がってしまったり、取り返しのつかない問題が起こってしまったりすることがあります。
なので、家出の理由になるものをいち早く知り、事前に防ぐことが大切になってきます。
そのためには、最も身近な家族の協力がなにより必要なことです。


例えば、抱えている悩みがないか気を配り、コミュニケーションをしっかりと取っておくことで事前に家出を防ぐことができるかもしれません。


相手の悩みに気づいてあげられないこともあるので、コミュニケーションを通じて相手がどう感じて過ごしているのかを知っておくとよいでしょう。
また、家庭や学校、職場など、属している集団に問題がある場合は、解決に向けて行動することも重要です。
問題を知っていながら無理に頑張らせ続けると、自分の気持ちは誰も理解してくれなくて、味方が誰もいないとふさぎ込んでしまう可能性があります。

こうなってしまうと、その後ケアしようとしても受け入れてもらえなくなってしまいますので、問題があると分かったときは、一緒に解決を目指してあげましょう。


しかし、どれだけ努力をしても、自分たちだけでは解決できないことも出てくるでしょう。
家族や周囲の人間のみでは解決が難しいときは、場合に応じた専門家に相談することも有効な手段です。

同じような悩みを解決してきたプロがいるのなら、アドバイスをもらっておいて損はありません。
たった少しの気遣いや、些細なアプローチで防ぐことができた家出はたくさんあります。
家出をしそうな人や、何か悩みがある人のことを身近な人が支えてあげることが、家出を防ぐために重要なことです。

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