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どんな浮気の証拠が必要?離婚、慰謝料請求などパターン別に解説


浮気をされたときの準備をしてから結婚する、という方はほとんどいないでしょう。
だからこそ、婚姻関係にある夫婦のどちらかが浮気したとき、突然のことで一体どうすればいいのか分からないという方が多いのではないでしょうか。

この記事では、配偶者が浮気をしたときに何ができて、それぞれ手順をどのように進めていけば良いのかを解説していきます。


配偶者が浮気したときにできること

まず、配偶者が浮気をしたときにはどのようなアクションを起こすことができるのでしょうか。
基本的には、以下の3つのアクションが考えられます。


  • 浮気をやめるよう説得
  • 離婚請求
  • 慰謝料請求(配偶者だけではなく、配偶者の浮気相手にも請求できる)

中には、あきらめて泣き寝入りという方もいるかもしれません。
しかし、そのまま浮気を続けられていては堪ったものではありませんし、
被害者である浮気をされた側には、離婚や慰謝料を請求する権利があります。

証拠を提示して浮気をやめさせたい、離婚や慰謝料を勝ち取る権利をうまく使いたい、あるいはそのための知識を持っておきたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。


それぞれのアクションで確保するべき証拠

先の項目で紹介した各アクションについて、それぞれ確保しておくべき証拠が異なりますので順に解説していきます。


浮気をやめるよう説得

離婚や慰謝料を請求する気はないが、どうしても浮気を認めさせたい、やめさせたい場合には以下の証拠が有効です。

  • 浮気を示すメール、LINE、SNSなどのやりとり
  • 共通の友人の証言
  • 不自然なレシート、クレジットカードの明細

要するに、配偶者が納得するのであればどんな証拠でも良いということです。
ただし、これらの証拠がほとんどない中で、曖昧なまま浮気を問い詰めても強引にしらを切る可能性がありますので、証拠は多いに越したことはないでしょう。
もし、問い詰めても認めなかったときには離婚や慰謝料を請求したいと思うのでしたら、これだけの証拠では難しいので注意してください。

問い詰められてからはパートナーも警戒したり証拠を隠滅したりするので、これ以上の証拠を集めることが困難になってしまいます。

すぐにでも問い詰めてはっきりさせたいのはわかりますが、後になってもっと証拠を集めておくべきだったと後悔するよりは、着実に証拠から固めていきましょう。

証拠が揃っているほどパートナーも言い訳ができず観念して、浮気をやめてくれる可能性が高くなるかもしれません。


離婚請求

離婚請求をしたい場合には、以下の証拠が必要です。

  • 性行為、およびその類似行為を行っている写真、映像
  • ラブホテルやその他密室に二人きりで出入りしているところの写真(複数回)
  • 肉体関係があることを強く示す直接的なやりとり(LINE、メール、SNS)
  • 配偶者が不貞行為に及んでいたことを認める音声データ
  • 探偵など興信所の報告書

さて、離婚請求となると、求められる証拠が多くなります。
それは、離婚を請求するに足る原因が浮気にあるということ示すために、確実に浮気があったと明確にする証拠が必要だからです。
そのため、証拠として必要なのは曖昧なものではなく、写真や映像、自供など、本人が浮気相手と明らかに不貞行為に及んでいたと判断できるようなものでなければなりません。

ラブホテルやその他密室に二人きりで出入りしているところの写真が複数枚必要なのは、1回の撮影では不貞行為をしているという証拠にするのが難しいからです。
複数回、また長時間通っているのであれば、一度も肉体関係がなかったとは到底思えないと裁判所が判断できるようになります。


これらの証拠は、複数揃うほど効力が高くなります。
ただし、当然ですが相手が素直に離婚に応じるのであれば離婚をわざわざ請求する必要はありません。
そのまま離婚届に判をついてもらいましょう。


慰謝料請求

慰謝料の請求をしたい場合には、以下の証拠が必要です。


  • 不貞行為の期間、回数が多いことを示す記録
  • 不貞行為によって壊れる前の夫婦関係が円満であった証拠
  • 配偶者の不貞行為によって心身の調子を崩したことが証明できる診断書
  • 配偶者や浮気相手の社会的地位を示すもの
  • 探偵など興信所の報告書

基本的には離婚請求に準ずる内容ですが、離婚に伴って自分が受ける精神的、社会的ダメージを示す根拠があれば慰謝料が増額できる可能性があります。
そして、より高額な慰謝料を請求したい場合は、必要となる証拠や条件も増えていきます。
それは、浮気相手に請求する場合も同様です。


例えば、浮気相手との年齢差や浮気の主導性がどちらにあったのか、浮気相手が配偶者が既婚者だと知っていたかどうか、浮気の期間はどのぐらいか、など、離婚請求と同様に証拠が複数揃うほど効力があり、慰謝料額にも大きく影響します。
浮気相手の場合、その後の反省の態度などでも慰謝料額は変動します。


このように、慰謝料は様々な状況からひとつひとつの要素を考慮して算出されていきます。
また、この場合の不貞とは肉体関係のことを指しますので、ただデートをしているだけでは証拠としては不十分です。
それだけでも十分離婚の原因になり得るだろうと思う方は多いでしょうが、残念ながら法律としてはあくまでも肉体関係が明確であることがボーダーラインとなっています。
しかし、慰謝料は必ず発生するとは限りません。

過去に出た結果と同じ証拠を揃えたとしても毎度同じ額になるとも限らないですし、証拠によっては全くもらえないということもあり得るので注意しましょう。


まとめ

婚姻関係にあるパートナーに浮気をされたとき、どのようなアクションを取ることができて、そのためにはどのような準備が必要なのかをここまで解説してきましたが、いかがでしたか?


ただ浮気をやめさせたいというケースと、法的に離婚や慰謝料を請求するケースでは、必要な証拠が大きく異なることが分かっていただけたかと思います。
要するに、「浮気をされたという証拠」と、「浮気によってどのような損害を被ったかの証明」が重要になってきます。


一人でつらい思いを抱えたまま、自分で行動を起こしたり証拠を集めるのが困難な場合は、探偵や弁護士に相談しましょう。 また、浮気による慰謝料の請求権には時効があります。
時効となる期間は、「損害を知ってから3年」となっています。
そのため、浮気をされてからずっと我慢をしていたが、のちにどうしても許せなくなり、しっかりと証拠を揃えて慰謝料を請求した、という場合でも、3年後では裁判をする根拠がなくなってしまいますので注意しましょう。

相手を許せない可能性が少しでもあるのなら、早いうちに証拠を揃え、時効前に余裕を持ってアクションが起こせるように準備をしておくとよいでしょう。


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