#浮気

法律上の不貞行為はどこから?裁判で認められる不貞行為の定義とは

パートナーに浮気や不倫をされた時、大きく分けると選択肢は二つに絞ることができます。
それが、離婚するのかしないのか?というもの。


そして、離婚を選択した場合、またそこから新たな選択をする必要がでてきます。
その選択が、慰謝料を請求するのか?しないのか?というもの。


慰謝料を請求する場合、裁判をして相手の不貞行為を証明する必要があります。
しかし、裁判で不貞行為があったと認定してもらうためには、いくつか知っておかなければいけないことがあります。
それが、不貞行為とはなにか?というもの。


実は、不貞行為には私たちが持っている常識とは少しだけ違う部分があります。
その肝となる部分を知らなければ、不貞行為がなにかという部分が曖昧になってしまうのです。
そこで、今回は法廷で認められる不貞行為の定義について紹介していきます。


そもそも不貞行為とは?

そもそも不貞行為とは、どのような行為なのでしょうか?浮気や不倫と何が違うのでしょう?
なんとなく、浮気も不倫も不貞行為も似たようなもの。

というイメージを持たれている人も多いかもしれません。
実際、された側の人間からすれば、どれも同じだと思うかもしれません。
しかし、厳密にいえば少しニュアンスが違ってくるのです。


不貞行為とは、配偶者のある者が、自由な意思に基づいて配偶者以外の異性と性的関係をもつことと定義されています。
つまり、不貞行為とは配偶者以外の異性と肉体関係を持つことといえます。


例えば、パートナーのスマホに異性とのメッセージやり取りがあり、それを見てしまったとします。
そのメッセージの中に「愛している」という言葉があったとしましょう。
このメッセージを見た側からすれば、パートナーが浮気をしていると感じるはずです。それだけで、慰謝料を請求できると考えるかもしれません。


しかし、上記のメッセージだけでは不貞行為があった事の証明にはならないのです。
なぜならば、不貞行為は配偶者以外の異性と性的関係を持つことだと定義されているからです。
このメッセージだけでは、性的関係があった事の証明はできませんよね。


自分以外への、愛しているというメッセージは、それだけで、浮気だといえるかもしれません。
しかし、だからといって不貞行為があった事にはならないのです。
このように、浮気や不倫と不貞行為には明確な違いがあります。


不貞行為の内容とは

ここで気になってくるのが、どこから不貞行為だとするのか? という線引きです。
先程も紹介した通り、不貞行為とは配偶者以外の異性との性的関係の事をいいます。
そして、裁判で不貞行為を認めてもらうためには、裁判で通用するだけの証拠が必要になってきます。

そこで、大切になってくるのが、法廷で認められる不貞行為とはなにかということです。

以下では不貞行為に該当する行動を紹介していきます。


  • 性交渉を行った
  • ラブホテルに長時間、配偶者以外の異性と二人きりで滞在した
  • 性交類似行為をした
  • 風俗店で性交渉を行った

上記のようなケースは不貞行為に該当します。

不貞行為だと認められれば、当然、相手の異性にも慰謝料を請求することができます。
ただし、風俗店で性交渉を行った場合は、相手の女性に慰謝料を請求するということは難しいでしょう。
なぜなら、相手の女性は仕事として行為を行っただけだからです。


不貞行為にならないケースとは?

上記でも紹介した通り、浮気と不貞行為には明確な違いがあります。
それが、性的関係があったかどうかという部分です。 浮気というものの中には、体の関係がないケースもあります。


いわゆる、心の浮気というもの。配偶者以外の異性を愛し、デートを重ねているような関係です。


このような体の関係がないプラトニックな仲である浮気のケースは、裁判では不貞行為ではないと判断されます。


その他、以下のようなケースでは不貞行為に該当しません。


  • 親密的なメッセージのやり取り(「愛してる」「昨日は楽しかったね」など)
  • 手を繋いでいた
  • ハグしていた
  • キスしていた

これらの行為は世間一般では浮気や不倫と判断されますが、不貞行為にはなりません。

しかし、された側からすれば立派な浮気です。そのため、精神的なダメージを受ける事になるでしょう。それなのに、慰謝料を請求できないとなると納得できませんよね?
しかし、明らかに社会的な常識を逸脱した交際を続けた結果、夫婦関係が破綻したようなケースでは、相手に慰謝料を請求できる可能性もあります。
ただし、基本的には不貞行為ではないということは覚えておきましょう。


その他にも、相手から強要された場合や、酩酊していて自由意思で行動ができないような状態の場合には、例え性行為が行われていたとしても不貞行為には該当しません。


まとめ

配偶者に浮気をされていたという事実を知れば、感情的にならざるを得ません。
しかし、だからといって感情の赴くまま行動してはいけません。なぜなら、その後の行動によって裁判の結果が大きく変わってしまう可能性があるからです。
慰謝料を請求して離婚しようと考えているのであれば、なおさらです。


もし、浮気の事実を知り、慰謝料を請求して離婚する意思があるのであれば、配偶者の不貞行為を証明する必要があります。
そして、そのためには不貞行為を証明するための証拠が必要になるのです。


相手の浮気を知る事となったが、不貞行為を証明するだけの証拠がない。このような場合、探偵などの浮気調査のプロに頼るのも一つの方法です。

確実に慰謝料を手に入れて離婚する為にも、冷静な判断と対応が大切になってくる事を忘れないように行動しましょう。

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