最近、夫による妻へのモラハラが社会問題になっています。
有名人の離婚の理由でもこのモラハラが取り上げられており、以前よりモラハラへの関心度が高まっています。
ただ、モラハラについて実際どういうものなのか詳しく知っている方は少なく、言葉は知っていても具体的にどういうものなのか分からない方がほとんどです。
そのため、実際に夫からモラハラ被害に遭っても気づかないまま結婚生活を続けている女性が多いです。
そこでここではモラハラ夫の特徴を具体的に挙げてご紹介したいと思います!
モラハラ夫の代表的な特徴のひとつとして、妻に責任を押し付けるというものがあります。
何かが予定通りにいかなかったりうまくいかなかったときなどに、それが自分のミスや都合が原因であっても、妻のせいにしてしまうのです。
たとえば、夫婦でどこかに出かけようと予定を立てていたとしましょう。
それが、当日になってなんとなく気分が乗らず行きたくなくなった場合に、妻に対し疲れているのにどうして出かける予定を立てたんだ?という具合に責任を押し付けてきます。
たとえ妻がその場その場で最善の行動を取ったとしても、機嫌がいいかどうかで全ての責任を妻に押し付けてくるのがモラハラ夫の特徴です。
モラハラ夫は、妻のちょっとした間違いを執拗に責め続けることがあります。
たとえば、ちょっとした言い間違いなど普通なら聞き流すところを、モラハラ夫はどうして間違えたのか?頭が悪いんじゃないか?などとしつこく妻の間違いを責め続けます。
本来ならば、ほんの一言注意するだけでいいはずのミスや間違いについて、何度も同じ言葉を繰り返し、気が済むまで徹底的に攻め立てます。
そうすることで、妻はどんどん自分の不甲斐なさや情けなさに苛まれ、夫の言う通り自分がダメな人間なんだと思うようになってしまいます。
モラハラ夫は妻の行動を束縛したり、監視したりする傾向があります。
仕事や日常の買い出し以外は外出を許さなかったり、一度でも電話に出なかったりすると激怒したりします。
中には、妻のスマホに無断でGPSアプリや監視アプリを仕込んだり、自宅に盗聴器を仕掛け妻の会話を盗聴している場合もあります。
自分がいないところで妻が何を誰と話しているのか、自分の悪口を言っていないかなど、妻の言動や人間関係などを全て監視し、束縛して、妻を自分の思い通りにしたいのです。
それは、ある意味妻への強い依存とも言えます。
家庭と外で態度が全く違うというのも、モラハラ夫の代表的な特徴です。
家とは違い、職場やご近所、友だちに対しては大変外面がいいので、まさかモラハラ夫だと気づかれることはありません。
ですが、家に帰ると途端に態度が豹変し、まるで世界で一番自分が偉いかのように妻に対して偉そうに接してきます。
自分が普段は妻にモラハラをしているということを周囲の人たちに隠すためというのもありますが、実はモラハラ夫は元々自分に自信がない人も多く、家庭の外では言いたいことを言えないためそのストレスを妻にぶつけている、というケースもあります。
モラハラ夫は言葉の暴力は容赦なく行うものの、肉体的暴力を振るうことはほとんどありません。
その理由は周りの人から暴力夫とみなされるのを恐れているから。
肉体的な暴力を振るうと相手の体に証拠が残ってしまいますが、モラハラ夫はそれを恐れて証拠を残さないよう細心の注意を払います。
ときに、感情が高ぶってつい手が出てしまうことがあるかもしれませんが、日常的には肉体的暴力は振いません。
また、肉体的暴力なら誰が見ても「暴力」と認識できますが、精神的暴力であるモラハラのことは、そもそも「暴力」だとは考えておらず、これくらいなら問題にならないだろう、と思っている場合もあります。
そもそも全く問題意識を持っていないモラハラ夫も少なくありません。
モラハラ夫の中には、自分の友人や職場の人たちの前で、妻の悪口を言ったり妻のことを蔑んだ言い方をする人もいます。
「うちのは家事をさせても人並み以下」、「バカで要領が悪いから」、「何の取り柄もない奴なんですよ」…etc。
このように、家族以外の人の前でも妻を見下した言い方をすることもあります。
日本人は、人前では謙遜して自分の身内のことを否定的に表現する癖がありますが、モラハラ夫はその謙遜する習慣を利用して(または履き違えて)、自分の妻がいかにダメな人間であり、そんな妻でもパートナーとして支えている自分がいかに器の大きい人間であるかを、暗にアピールしたがります。
ひどい場合は、自分の評価を上げたり同情してもらうために、妻に関する嘘の悪口を言うことさえあります。
モラハラは、言葉だけでなく態度にも現れがちです。
たとえば、部屋のドアをわざと大きな音を立てて閉めたり、テーブルに物を置く際に投げ捨てるように乱暴に置いたりする、などがよく見られるモラハラ夫の態度です。
ほかにも、妻を呼ぶときに「おい」と怒ったような声で呼んだり、何かしら怒っているかのような態度をとったりもします。
自分に自信のない妻や、度重なるモラハラで精神的に弱っている妻なら、そんな夫の態度だけで十分に畏縮させることができます。 そうやって、ますます妻の心をコントロールするのです。
モラハラ夫はときに、子供を利用して妻を孤立させようともします。
子供に妻の悪口を吹き込んだり、妻に最低限しか子供との時間を与えないようにしたりして、母親としての立場を奪っていくのです。
子供を自分の味方につけるために、積極的に子供と関わろうとする場合もあるので、周囲からは面倒見の良いイクメンパパと思われることもあります。
このように、子供を自分の側につかせたいモラハラ夫には、万が一妻から離婚したいと言われた際には「離婚するなら子供は置いてお前だけ出ていけ」というように、子供をいざというときの切り札にしようとする人もいます。
一般的にモラハラは、肉体的暴力と比べて周囲には気づかれにくく、その性質が問題をよりいっそう深刻にしています。
また、モラハラを受けている被害者も、モラハラをしている加害者も、自分たちの状況が健全な夫婦関係とは言えない問題のある状況だと認識しておらず、被害者側は辛い思いをしながらも我慢して耐えることを選びがちです。
ですが、モラハラはれっきとしたDVの一種であり、放置していては危険な問題です。
まずは自分がモラハラを受けているということに気づきましょう。
また、夫がモラハラをする理由として、夫自身も親にモラハラをされて育った、父親が母親にモラハラをしていた、という背景がある場合が非常に多いです。
人格形成に重要な時期に、身を持ってモラハラを体感してきた人は、自分自身も妻に対して思いやりを持てず、モラハラ夫になってしまうというケースがあります。
このように、モラハラはとても複雑で根深い問題であり、決して軽視していい問題ではありません。
もし、夫からのモラハラに苦しんでいるのなら、「わたしが我慢しさえすればいい」なんて思わずに、信頼できる第三者や相談機関に相談してください。
誰かに聞いてもらうことで、自分では思いつきもしなかった対処法がみつかることもあります。
後になって取り返しのつかないことにならないためにも、ここでご紹介したことがあなたの新しい人生をスタートさせるきっかけになればと思います。