結婚=同居、と考えている方は多いでしょう。法律にも、夫婦には同居義務があると記されています。
しかし、当人たちが合意していれば、別居しても何の問題もありません。
様々なメリットがあるため、近年は別居婚を選ぶ人もかつてより増えています。
ただし、もちろんデメリットもあるため、そのバランスを見てよく検討しなくてはなりません。
今回は、別居婚のメリット・デメリットについて簡単に解説していきます。
別居婚ってありかも? でも、デメリットも気になる、という方は本記事をぜひ参考にしてみてください。
別居婚とは、同居しない結婚のことです。
もっと詳しくいうと、単身赴任など、仕事の都合で短期的に住まいを別々にする状態とは違い、お互いが別居しようという意思をもって別々の家に住んでいる状態のことです。
日本では同居婚が一般的であり、別居というと、離婚の前触れのように思われがちですが、別居婚はそうではありません。別居していても、いえ、別居しているからこそ、良好な夫婦関係が築ける場合も多いのです。
まずは、別居婚のメリットについて確認しておきましょう。
同居していると、相手の存在に邪魔される時間がたくさんあります。
トイレに入ろうと思ったのに、トイレに先に入られている、ということからはじまり、リビングでゆっくりしたいのに、相手にどうでもいい話をされてリラックスできない、などといったことまで、相手に時間をとられます。
別居婚の場合、相手に自分の時間を邪魔されることがほとんどありません。
家にいる間は自分の好きなように時間を使え、好きなことができるのです。
これ以上の自由、これ以上の贅沢がほかにあるでしょうか。
家事は自分のぶんだけをすれば事足ります。相手の分をする必要はまったくありません。
そのため、家事の分担でもめることはありません。
自分だけが家事をしていて、それが当たり前、というような態度を配偶者にとられて腹が立つ、ということも避けられるのです。
別居婚は、このように、心の平和のためにとても有効な手段なのです。
同居していると、最初はどんなに熱烈に愛している相手であっても、マンネリ化してきます。
家で寝間着姿でゴロゴロしている姿に対して、家族のような安心感を抱くことはあっても、恋人としてのときめきは強まることはありません。
むしろ、日々、家族に近づいてくるため、恋人としての実感は湧きにくくなるでしょう。
その点、別居婚なら一定の緊張感を保ち続けることができるため、ラブラブ期間を恋人同士のような気持ちを長く保ち続けることができます。そのため別居婚はセックスレスにもなりにくいのです。
結婚とは他人と一つ屋根の下に住むことです。
結婚前の人生が長いほど、他人との生活にはストレスを感じがちです。
別居婚なら、結婚前の生活習慣を変える必要はないため、無用なストレスを感じずに済みます。
次に、別居婚のデメリットについても確認しておきましょう。
別居婚は自由です。
配偶者の目が届きにくいことから、もとから浮気・不倫願望がある人にとっては別居は不倫し放題な環境だ、ということがいえます。
家事を協力してこなすことができないので、激務なので配偶者に支えて欲しい人と専業主婦(夫)志望の人、などのカップルにおいては、別居婚はメリットがないと言えるでしょう。
家賃・生活費をそれぞれが払うことになるため、同居しているよりも生活費がかかります。
周囲の理解を得られにくい、というのも周囲の人の意見が重要だと感じる人にとってはデメリットだと感じることでしょう。
ただし、理解してもらう必要があるのか、は別問題です。
周囲の人よりも自分の価値観の方が大切だと思うなら、理解してもらうよりも、理解してもらうのを諦めて独自の道を歩む方が、自分らしい生き方ができる道なのではないでしょうか。
今回は、別居婚のメリット・デメリットを簡単にご紹介してきました。
別居婚に向いているカップルとは、お互いが自立していて、一緒に住むことは望んでいないカップルです。
別居婚ではじまった場合でも、時間が経ってからやっぱり一緒に住む方がいい、と思えば同居するばいいのです。
ですから、一緒に住む踏ん切りはつかないけれど、結婚したい、と思うならまずは別居婚から始めてみましょう。